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季刊誌 駒木野 No.173

季刊誌 2015.02.12

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毎年美しい花を咲かせる紅梅 撮影場所:駒木野病院

新年のご挨拶

院長 菊本 弘次

komagino173_02あけましておめでとうございます。皆様におかれましては、健やかに新年をお迎えになられたこととお慶び申し上げます。
昨年、「地域完結型」を骨子とする診療報酬と精神保健福祉法の同時改定が実施されました。各医療機関は在宅医療の推進、救急医療、専門医療の充実および急性期・慢性期の別なく入院期間の短縮を求められています。病院完結型から地域完結型への実現には医療・介護・福祉などの連携強化は必須条件であり、八王子市においても医師会を初めとする関係諸氏のご努力により種々な連携の在り方が提案され確実に前進していると実感します。大切なのは精神科単科病院である駒木野病院が地域医療の一員としてその任を確実に実行することです。昨年は推進の柱として精神科救急病棟の複数化、こまぎの訪問看護ステーション「天馬」の創設を掲げ一定の成果を得られたと考えます。改めて職員の皆様の努力に感謝いたします。
一方で、気がかりな、あるいは危惧を感じているのは、本年10月1日実施予定の医療事故調査制度です。詳細は述べませんが、厚労省のホームページでは本制度の目的は医療事故の再発防止であり、非懲罰性、秘匿性、独立性を原則とした「学習を目的としたシステム」であるとしています。対象となる医療事故は、「医療事故(当該病院等に勤務する医療従事者が提供した医療に起因し、又は起因すると疑われる死亡又は死産であつて、当該管理者が当該死亡又は死産を予期しなかつたものとして厚生労働省令で定めるもの)」とされます。再発防止対策は無論、重要な課題ですが、そもそもリスクを伴わない医療行為というものは存在するのでしょうか。だからこそインフォームドコンセントが重要視されるのです。制度実施までに、時間的猶予は少ないですが更なる検討が為されるとされます。注視していかなければなりません。
医療・精神科病院を取り巻く環境や求められるものは変化していきますが、駒木野病院が常に努力と工夫を惜しむべきでないのは、無論、医療サービスの内容であり質の向上です。評価指標は多岐に渡りますが、私が最重要視する指標は、精神科医療サービスにより利用者が精神疾患によって失った(あるいは、失いかねない)選択肢と自己肯定感をどれだけ回復できるか、創生できるかです。今年、一人でも多くの利用者が「駒木野病院で良かった。自信を持って生きていけます」と言っていただけるよう頑張りましょう。

事務長 神 マチ

komagino173_04謹んで新年のお慶びを申し上げます。
昨年は、四月に診療報酬改定と精神保健福祉法の二つの改定と消費税三%アップが同時に実施され、いったい何が起こるのか大変懸念されました。これらの事を現場レベルで見た時、医療の消費税は国が定めた特別の計算式により前年度の倍位と予想されます。また、診療報酬改定では、例えば新設された精神保健福祉士加算は、適用病棟が七病棟あるのに一つの病棟しかクリアせず、改定内容の要件の複雑さが随所に見受けられます。精神保健福祉法の改定では、医療保護入院の家族同意で保護者選任審判が不要となり、家族の負担が軽減された一方、病院の書類は増え、告知や届出、記録に追われる日々で、トリプル改定に振り回されてしまい不全感が残っているといった印象です。
今年は、救急病棟二ヶ所、出来高病棟六ヶ所とした再々編成が一段落し、トリプル改定の影響についても多少は整理され、まさに質の高い医療に向かって邁進する年になると考えます。事務管理の立場からも、現場で患者さんに対応する時間が少しでも増大するよう鋭意努めていきたいと思います。皆様方のご協力もまた宜しくお願い致します。

事務部長 井出 光吉

komagino173_05明けましておめでとうございます。
昨年は、診療報酬改定、精神保健福祉法の改正、消費税の増税など医療を取り巻く環境の大きな変化がありました。診療報酬改定では、入院治療から在宅へという流れがいっそう加速している内容となり、また、精神科医療においては、長期入院患者の地域移行に関して厚労省で議論がなされ、精神病床の居住スペースへの転用が議論の大きな柱となっています。病院が病院として生き残っていくには、大変な時代になってきました。
このような厳しい医療環境の中ではありますが、当院では昨年より障害者雇用のためのプロジェクトを立ち上げ、特別支援学校の生徒の実習の受け入れ、雇用の拡大に取り組み始めました。これまでのことを振り返ると、今までの障害者雇用は、決して順風満帆ではありませんでした。これからの障害者雇用は、益々その重要性、必要性が大きくなっていくでしょう。病院として、いや一企業として障害者雇用に取り組めていない会社は、社会の使命を果たしていないのではないかと思います。少なくとも駒木野病院は社会の使命を果たしていきたいと考えます。皆さん、一緒によろしくお願いします。

副院長 渡辺 任

komagino173_06明けましておめでとうございます。
昨年は青渓会にとって、こまぎの訪問看護ステーション天馬を開設し我々の医療を地域へより進出した年であり、また病院本体も救急病棟2単位とし各病棟の機能を明確にした上でベッドコントロールをどうにか円滑に行えるようになった年だったと思います。病院の機能が迅速且つ円滑に動くことは大切な目標でありますが、日々多忙な業務に追われ意図せずとも粗さが見られ出し、時に利用者の方々に何かと不安や戸惑いを与えてしまうこともあります。利用者の方々のニードに応え繊細な注意を払い病院の理念である「心のこもった質の高い精神医療」を初心に帰り提供していくことが今必要なことかと思います。
私事ですが昨年は骨折をしてしまい皆様にもご心配とご迷惑をおかけしました。健康の大切さ身をもって感じました。どうぞ職員の皆様も御体には気を付け今年も頑張っていただきたいです。今年もどうぞ宜しくお願いいたします。

看護部長 宮﨑 弘光

komagino173_07皆さん、明けましておめでとうございます。
昨年は、入退院患者数が過去最高となりました。今年度事業も順調に進み、新たな年を迎えられホットしております。皆さんの努力に感謝申しあげます。
さて、当院の目指す医療の実現のために重要なこと、それは個人が「高い志と」「高潔な倫理観」をもって臨み、これまで以上に目線を高く視野を広げて取り組むことが重要であると思っています。実現のためには個人の成長が必須であり、個人の成長が組織の成長に繋がります。その結果として当院が目指す医療の実現に結びついていくものと思います。
その第一として「自らの強みをさらに高める視点をもつこと」常に変化を先取りして新たな価値を創造する、自らの強みや機能を認識する必要があると考えます。その上に立って将来、どのような強みを伸ばし、機能を発揮して当院の精神科病院としての価値を創造していくのか考えていくことが重要です。
本年も全職員が一丸となって信頼される病院をめざし努力を重ねていきましょう。

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高齢者のアルコール問題

2014.10.24(金)Act Locally 市民向け講演会

アルコール総合医療センター 副センター長 宮脇真一郎

komagino173_0810月24日(金)に高齢者はつらつセンター・五日市はつらつセンターの依頼を受け、あきる台病院にて高齢者のアルコール問題の研修を実施してきました。介護職・ケアマネージャーの方を中心に91名の参加がありました。田先生の講義と中込PSWの社会資源の説明、アルコール総合医療センターが関わった事例の紹介をさせていただきました。 研修終了後のアンケート結果から、在宅において、高齢者のアルコール問題は、隠れて見えない部分が多い現状がわかりました。またホームヘルパーなどの訪問をするスタッフにおいては、あまりにも飲酒が日常的過ぎて、どう対応したらいいのかわからない問題であるということもわかりました。アルコール依存症という病気について初めて知ったという感想もありました。地域に出てみると、新たな気付きと病院に求められているニーズを肌で感じることができます。 超高齢社会の日本において、高齢者のアルコール問題は待ったなしの問題であると思います。今後も連携をして、地域と一緒に解決できるように努力していきたいと思います。 加えて、現代の日本においては、アルコールは24時間コンビ二へ行けば買える状況です。正しい付き合い方を教えてもらう機会は少ないように思います。高齢者のアルコール問題に行き着く前に、もっと早期にアルコール問題を知ってもらう機会をつくっていきたいと改めて思いました。今後もさらに地域に出て研修会を重ねていきたいと思います。

 

 

 医療法人財団青溪会 駒木野病院 忘年会

 2014.12.15(月)京王プラザホテル八王子

komagino173_0912月15日、年末の恒例行事となっている忘年会が京王プラザホテル八王子に於いて開催されました。参加者は220名を超え、大盛会となりました。これだけ大勢の職員が一堂に会することは滅多にないことで、日常では感じることができない一体感を味わえ、組織の底力も感じることができました。日々業務に追われている職員にとって、このようなイベントは職員間の絆を深め、明日への活力となる機会になることを願います。最後に会を企画、実行してくださった実行委員の皆さん、お疲れ様でした。